フォックスフェイスと呼べば獣のように駆けだし、カナリアナスと呼べば空へと舞う。そして、ツノナスと呼べば種子を残して枯れていくのだ。さあ、お前は何になりたい？ なになに泳ぎたいとな、どうしたものか。
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奴らがどうやって青色を奪い去ったのかわからないが、常緑樹の緑が消え、空は晴れてもどんよりと灰色に見え、士気をも奪い去ったのは間違いない。そして、紅いビオラは青色を失った我らの希望の色となった。
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十六夜の月が朱く昇る。月までの距離は自転車で走れば約三年と言っていた君は、どこまでたどり着いたことだろう。月にはもう会えない人たちがいる。ときおり月面に見える閃光は、戦火だというが確かめようもない。
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冬の太陽が、ドウダンツツジの影を歩道へと伸ばす。気をつけないと、足元の影にからまって転ぶ人がいる。ドウダンツツジのいたずらなら、転んだときに花の鈴の音が聞こえるというが、一度くらいは聞いてみたいものだ。
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